9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

恵比寿駅前盆踊りに行こう!(準備編)

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踊りの発祥というのは明確になっていないそうだ。それはもちろん踊りというのは動作/所作であるため、太古の人がどういう動きをしたというものが保存されていない限りは我々は知ることができない。保存というのはたとえば古くは壁画なんかがそうだろう。しかしその壁画への保存方法が見出される以前から人は踊っていたはずだ。

 

 

たとえば今、君が犬を飼っているとしよう。2ちゃんねるのなんJ民の君を想像して名前はイッヌだ。散歩に出掛けて走り回ったりするとイッヌはおおいに喜び君のまわりをグルグルとまわってその喜びを表現する。

それが喜びを表現するというのもあるいは人間のエゴでしかないかもしれないけれども、まぁこの際喜んでいることにしよう。そっちのほうがかわいいし。そのグルグルまわる所作を踊りとするならば犬も踊るのである。

つまりは動物はその所作のどれかを踊りと捉えることができる。いわんや人間をや。つまりは太古の昔、ピテカントロプスの時代から人は踊っていたであろうし、アウストラロピテクスの時代も踊っていただろうしヒト属になる以前から踊っていたのだろう。

 

時は流れて2016年。週末の渋谷円山町では人々がEDMに併せてズンチャカズンチャカ腰を振っている。踊っているのだ。ズンに併せて腰を右に振りチャカに併せて腰を左に振ってズン、チャカ、ズン、チャカだ。四方から音楽を浴びお酒も手伝ってテンションはアゲアゲ、両腕を上げて「最高〜〜〜〜」とか言いながらズンチャカズンチャカと腰を振るのだ。

 

ここでズンチャカズンチャカ腰を振りふり踊っている女子に近づく影がある。その影はズンに併せて腰を右に振りつつ右足を前に出し、チャカに併せて腰を左に振りつつ左足を前に出しズンチャカズンチャカと女子に近づく。片手にはお酒が握られズンチャカズンチャカ、その男子は女子に近づくや否や「EDM最高だよねッ☆」とか言って声かける。

 

ナンパである。しかし「ねッ☆」にイラついた女子は無視を決め込み一人腰を振り続ける。ここは女子が一枚上手である。男子は同じ時間を共有してる感を出し女子にタイミングをぴたりと併せて腰を振るけれども女子は一人の世界に入り込み腰を振る。「ねッ☆」と来たのが生理的に受け付けず同じ空間にいるだけでイライラしてくるのだ。しかもタイミングを併せてきてやがる。うざいのである。そもそもタイプじゃないのだ。

 

察するというのは大事である。その男子は早々に察する。諦めてまわりを見渡してはターゲットを定め、やはりズンに併せて腰を右に振りつつ右足を前に出し、チャカに併せて腰を左に振りつつ左足を前に出しズンチャカズンチャカと別の女子に近づいていく。

 

ここで学校のダンスサークルにも入らずクラブに行ったことが無い君に問いかけたい。

君ははたして踊るだろうか。踊ったことがあるだろうか。

たとえばうれしいことがあった場合なんかはどうだろう。誰にでもあるような共通の経験を例としてあげるのが難しいけれども、たとえば久しぶりに履いたGパンのポッケに500円玉が入っていたとしよう。そうすると君は喜びのあまりTシャツを脱ぎ捨て今履いたばかりのGパンもパンツも脱ぎ全裸となりベッドの上に駆け上がり「ふぉおおおおお」と奇声を発しながら腕を乱雑に持ち上げ腰を振り「500円儲かってラッキー踊り」を踊ったことがあるのではないだろうか。それはあるいは「500円儲かってラッキーダンス」かもしれないし「500円儲かってラッキー音頭」かもしれない。

 

つまりは本来踊りとは喜びから来るものである。イッヌの例をとってもそうだろう。そして本来喜びから来る踊りを自ら行うことは楽しいものに変わる。喜ぶから踊るのではなく踊るから喜ぶとなり、楽しいから踊るのではなく踊るから楽しいにもなりうるのだ。

 

ここで改めてここで学校のダンスサークルにも入らずクラブに行ったことが無い君に問いかけたい。君ははたして踊るだろうか。踊ったことがあるだろうか。

 

おそらく君たちは、そういった場所でどう踊ったらいいかわからないと言うだろう。日本は協調に重きを置かれがちだ。つまりは他人と同じようにする必要が暗黙の了解としてのしかかる。人前で「500円儲かってラッキー踊り」を踊るわけにはいかないのだ。それが正しいかどうかわからないからだ。

ではなぜ君がクラブに行くことをためらうかというと、どう踊っていいかわからないからだろう。教えてくれる人がいないからだろう。どう踊っていいかわからないから踊る場所に行かないのであり、踊る場所に行かないからどう踊っていいかわからないのだ。ダンスというとジャニーズが踊るようなものや三代目が踊るようなものを想像してしまうのも仕方ないだろう。あんな動きが自分にできるとはとうてい思えない。だから足踏みしてしまっているのではないだろうか。

 

もしくは君は「ケッ、おれはクラブのようなナンパな場所には行かねえやいっ!」と言うかもしれない。しかしそれでも俺は君に踊るのは楽しいと伝えたい。踊るから楽しいのだ。それを君にもわかってもらいたい。

 

そんな君に朗報だ。君が踊れる場所があるのだ。

恵比寿の盆踊りだ。

 

ここからが本題である。ここまでは序文、前段だ。お疲れさまでした。

 

ここからは恵比寿の盆踊りを紹介したい。しかし何事にも予習は必要である。踊るから楽しいのだ。踊れるように予習が必要なのは想像にたやすいだろう。ここで予習をしっかりと行い本番に臨んでもらいたい。

 

恵比寿の盆踊りについて

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戦後間もなく街の復興と再建を願って始められた恵比寿盆踊り。正式には全恵比寿納涼盆踊大会であり、恵比寿の夏の風物詩だ。

西口の駅前ロータリーで毎年7月末ごろの金・土曜日に開催され、2日間で約6万人が参加する。露店や屋台も並びお酒も売られておりお酒を飲んだり焼き鳥をたべたり踊ったりできて最高だ。その盛り上がりはgoogle画像検索youtubeで検索すると一目瞭然だ。

 

レポート記事も上がっている。

ebisufan.com

 

今年の開催は7/29(金)と7月30日(土)の二日に渡り開催される。

 

盆踊りエリアでは中央に櫓(一応読みがなを振ってあげると「やぐら」だ)が立てられ、櫓の上、およびそのまわりをぐるぐる回りながら流れる音楽に合わせて盆踊りを踊る。 曲目は「YES、YES、EBISU!」「恵比寿音頭」「HEY!MR.えびす」「恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ」「大東京音頭」「渋谷オリンピック音頭」「八木節」「炭坑節」などいくつもありそれぞれ振付が異なる。

 

そのすべての振付を覚えるのが一番だけれども難しいだろう。というかおれも全然知らない。

ここでは「YES、YES、EBISU!」「恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ」「HEYMR.えびす」ピックアップしたい。なぜか。恵比寿盆踊りオリジナルであるのはタイトルを見ると明らかであり、この3つが一番流されるからだ。これを抑えておくと踊りに事欠かず、知らない曲が流れたときには休憩がてらお酒でも飲めば最高だ。

 

これらを踊れるようになると最強だ。なぜここまで推すかというと、踊れるとめちゃんこかっこいいからだ。

「YES、YES、EBISU!」「HEYMR.えびす」はノリノリな曲であり「恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ」はゆったりと優雅な曲だ。そのどちらも踊れるとえげつないほどかっちょいいのだ。

 

たとえば毎年櫓の上で踊ってるお兄ちゃんがいるのだが、その動きはキレッキレである。そうなれるかどうかは別として、そのように踊れると楽しいのは間違いなく、さらにはもしかするとモテるかもしれない。というか絶対にモテる。君はモテたいかモテたくないかでいうとどっちだろう?おれはモテたい。キレッキレに踊ってモテたいのだ。むしろ楽しいとかはどうでもいいからモテたいのだ。楽しいとかは建前だ。あまりにも建前だ。それを建前と表現するしか無いぐらいに建前なのだ。おれはモテたいのだ。それしか無いのだ。そして君にもモテてもらいたいのだ。そのためには予習するしか無いのだ。予習をして振付を憶えて本番で踊れるようになるしかないのだ。そしてモテればいいのだ。

 

ではこれらの曲をどう予習するか。

 

便利なもので情報社会たる昨今、振付の動画がアップされていて最高だ。部屋でひとり、もしくは誰かと行く約束をして二人で動画を見て予習刷るのが良いだろう。

 

盆踊りの振付を予習しよう

それではここで先ほどピックアップした3曲について紹介しないといけない。

なんか限定公開になってるので消えたら申し訳ない。非公開になっちゃいましたね

 

YES、YES、EBISU!

一番盛り上がるのは間違いなくこれだ。サンバ調のリズムでノリノリな曲であり、とにもかくにもこれを憶えて行くのがいいだろう。なんならこれだけでも良い。マストで抑えておく必要があるナンバーだ。

 

 

 どうだろう。これをキレッキレに踊れるようになればそれはもう君の勝ちだ。

解説ではなく実際の盛り上がりはこうだ。youtubeってなんでもあってゴイスー。

 

右手を上下にクロスする部分では「ふぅ〜〜〜〜!」などと声を発し会場は一つになる。ノリノリである。「まぁなんつーか、自分ひとりの力じゃなくて、やっぱメンバーとかスタッフとか、それにもちろんお客さんの助けもあって最高のギグになりました」とバックステージのインタビューで語られそうである。この動画でもわかるように参加者はそのすべてが振付をマスターしているわけではなく、一部は櫓を見ながら探り探り踊っているのもわかるだろう。それでも良し。でも許す限りある程度は憶えていくほうがよいだろう。そっちのほうがモテそうだ。 

 

恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ

こちらは全体的にしっとりとしたナンバーだ。というか聴いたこともあるだろう。オー・シャンゼリゼだ。オー・シャンゼリゼがベースとなり盆踊りに昇華された曲だ。

 

恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ女性振付

恵比寿ラ・ヴィアン・ローズ男性振付

 

どうだろう 実際の映像がこちら。

 

そろそろ行きたくなってきたころではないだろうか。

 

HEYMR.えびす

こちらはしっとりとノリノリのハイブリッドだ。ノリノリから始まり途中しっとりと落ち着きそこから一気に爆発する。

実際の映像がこちら。

 

モニターもしくはスマホを見ながらちょっと真似をしはじめた頃だろう。

 

公開稽古日もあるぞ!

たとえば君が部屋で一人で練習に勤しんでいるとしよう。動画を見ながら黙々と練習したけれどもうまくいかない部分があり「はーん、やっぱ行かない〜〜」ってなっちゃうそんな君に朗報だ。公開稽古日というものがあるようだ。もし時間が許すようであれば行ったほうが早いだろう。行ったことないけど。

 

■公開稽古日
・2016年 7月10日(日) 13:30~16:30
・2016年 7月21日(木) 18:00~21:00
・2016年 7月25日(月) 18:00~21:00

www.zuisen.com

 

最高の夏にしようぜ

原始、人は踊った。なぜか。楽しいからだ。それは喜びだ。喜ぶから踊るだけではなく踊るから喜びとなり、楽しいから踊るだけではなく踊るから楽しくなるのだ。最高の夏にしようぜ。 そしてリズムに併せてズイズイと近づいてき君は声をかけるのだ。「盆踊り最高だよねッ☆」と。