9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

『さよならドビュッシー』中山七里 感想:読んだ本

何かしらの創作物をに接した感想を書くという場合には二つあって、それは内容にどこまで触れるかどうか、つまりはネタバレを含むかどうかがまず岐路になる。

 

これはいくつかのジャンルでは境界線がぼんやりする場合もあって、たとえば映画でも物によっては核心に触れることにより読んだ人がより興味を持ち実際に映画館に足を運ぶといったこともある。町山智浩宇多丸、あるいはかつての松本人志の映画レビューはそういったところ。その際にはもちろん映画の内容だけではなくそのストーリーの背景や事前知識、制作に関する逸話等が入ることでより興味を持つことがあり、いざ劇場でその予習と照らし合わるとより楽しくなるといったところがある。あるいはこのパターンは実際に見た人にも有効で、あるいは単純に面白かったという共感であったり、ふむふむそういうことだったのかといった補足として働く。

 

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『百年法』山田宗樹 感想:読んだ本

長い小説というのはどれぐらいのボリュームからだろう。

たとえば文庫で上下巻が分かれているものもあれば、1〜5ぐらいまで分かれているものもあれば、あるいは町田康の『告白』だったり京極夏彦の『魍魎の匣』のような、一冊で850ページだったり1000ページもある分厚い文庫から長いという人もいるかもしれないし、一般的な2〜300ページぐらいの文庫でも長いという人もいるかもしれない。

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Rの罪と優しさ、あるいはコーヒーのサイズ表記とトールラテください。

物事には大きさがある。

 

寝坊しない限りは5時半に起き7時には職場近くのPRONTOでコーヒーをちゅらちゅらと啜りながらPCをカタカタしたり本を読んだりしているのだけれども、PRONTOでひとつ厄介なのはそのサイズ、つまりはカップサイズ、ドリンクの量の呼称だ。

 

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毎月こつこつふるさと納税する話

何がやばいって「ふるさと納税」であって、いや、さらに言うとふるさと納税をしていなかった去年までの自分であって、それはもちろんその制度は知っていたのだけれども後述する心理的障壁によって後手を踏んだ自分であって、そうこうしている間にテレビで問題点が言及されはじめているので、こりゃ下手すると数年のうちに制度あるいは返礼品の見直しもあるなっつって。

 

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『図書館内乱』『図書館危機』『図書館革命』 有川浩:感想、そしてライトノベルについて

ライトノベルというとそれほど数は読んでないけれども、あるいはそれは「ライトノベル」の定義が曖昧だからという部分もあって、ライトノベルと思って読んだけれども実は純文や大衆小説に部類されるものであったり、あるいは逆もあるかもしれない。

 

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