9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

午前0時のイヤな予感

イヤな予感がする。

 

イヤな予感というのはしばしば的中しがちなものだ。たとえば小学生の頃を思い出してみると、授業中に先生に当てられそうな気がすると思ったときにはその通り当てられたことはないだろうか。それは何も学生のころだけではなく、たとえば社会人になって仕事をしてみても、今日なんかミスりそうだなとか、打ち合わせでこうなったらマズいなぁと思うとだいたいその通りになる。

 

これはいわゆるマーフィーの法則と呼ばれる「失敗する可能性のあるものは、失敗する。」という経験則の記憶が強いこともあるだろう。"落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する"というのがその代表例として取り上げられ、知ってる人もいるのではなかろうか。

 

イヤな予感がする。

今のこのイヤな予感というのは気分的なものではなく物理的なものである。つまりは喉が乾き気味で、痛みまではないけれども違和感がある。口の中の、口と鼻をつないでる穴とでもいおうか、口の奥の上のほうもまた痛みまではないけれども違和感がある。つまりは完全に風邪の予兆である。

 

年に2,3回風邪を引く。去年は生まれて初めてインフルエンザにもかかった。一週間の休みを取る必要があり家に閉じこもっていた。弊社ではインフルエンザの休みは有給休暇で消化する必要がある。平日5日間の休みを消化していざ復帰、とはならず、ちょうどその期間に仕事がめちゃんこ溜まっていたため家でゴリゴリ仕事をしていたところ、有給休暇は消化されず普通に出勤した扱いになるという異例の措置も取られた。

 

ところでおれはタバコを吸う。かっこつけて言うとシガレットを嗜む。1日にセブンスターを2箱ほどだ。財布への影響もなかなか大きい。そういうと君は煙に巻かれた燻製チーズのような顔で「君は毎晩定時を越えて仕事をしているのになんでそれほど吸えるのか」と聞くかもしれない。簡単なことだ。仕事中に吸っているだけだ。

 

なぜここでタバコの話をしたかというと、おれは風邪を引いてる最中にも変わらずにタバコを吸う。その結果どうなるかというと、風邪が治ったあとも咳が残る。体は完全に回復しているけれども、喉のひっかかり、くすぐったさが残り、少し呼吸をすると咳が出る状態が引き続き2,3週間続いてしまう。これはもう数年も前から慣習化している。これがなかなかにしんどい、というかめんどくさい。その他は全然ピンピンしているけれども咳だけが残る。しかもこれが結構体力を持っていくものであり、ひどいと復帰が筋肉痛になったりする。咳超ウゼェんすけど。

 

 

何年か前にこの咳だけが残る状態になり、咳止めでももらおうかと病院に行った。診察室に入り、かれこれこういう事情なんすよ、いや、もう風邪は全然直ってんスけどね、といったけれどもその医者は聴診器をおれの喉元にあてた。聴診器で音を聴いた医者は何かを確信したらしく、そら見たことか!これは肺炎に間違いあるまい!貴様のような素人が医療に口出しするなどもってのほかだ!何がタバコを吸って咳が残っただ!よっしゃ!レントゲンを取るぞ!!!といったノリでレントゲンを撮らされるハメとなった。めんどくさいなぁとか思いながらレントゲンを撮った。

 

 

少しの時が過ぎて診察室。さっき撮ったレントゲン写真が貼られている。肺には一点の曇りもない。お医者さんは「ぐぬぬ」という表情をしていた。それでも医者は何かを言わねばならない。レントゲンを撮る理由があったからレントゲンを撮ったのだ。それを明らかにしないといけない。なぜレントゲンを撮ったのか。診察室に静寂が流れる。少しの静寂のあと、貼りだされたレントゲン写真を見て医者は言った。「背骨ちょっと曲がってるね」と。

 

さて、今日、今の風邪の予兆だ。幸いまだ予兆のままなので、ここでどうにかすると収まる可能性もあるだろう。たとえばそれは葛根湯を飲む、ごはんをしっかり食べる、ビタミンを摂取する、早めに寝るなどがそうだ。その中でもひとつ大きいのが銭湯に行くというのがある。銭湯に行き、体を温めては水風呂に入ることを繰り返す交互浴をすることにより風邪を前段階で抑えることができる。

 

普段は週一で日曜日に銭湯に行くようにしているので平日に行くのもなかなかないけれども、今日はこれから晩ごはんをしっかり食べた後に行くしかないだろう。

 

うちの近所の銭湯は午前1時閉店だが、午前0時から閉店の1時まではハッテン場となると言われている。銭湯名をググると「ハッテン場」がサジェストされる。まぁでも特になんの問題があるわけでもない。ちょうど晩ごはんを食べて準備を整えると銭湯に行くのは0時ぐらいだろうか。風邪の予兆からか、イヤな予感がする。