9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

最高のバレンタイン

金曜の夜だ。ハナキンですよ〜〜〜〜〜〜!!!!っつって。

ってかんじでテンションあげても、じゃぁ今から朝までパーリナイするかってわけでもなく今カタカタとPCを打ち込んでいる。

 

 

今こうしてブログを書いている。 というのは今まさに給料日前だ。

 

おれが勤める会社は毎月10日が給料日と定められている。年末にボーナスが出たとはいえ、お金というのは不思議なものでいつの間にか消えている。スッカラカンだ。さらに明日は結婚パーティーがあるため出費が厳しく、ここは財布の紐をグッと締めないといけない。悪いことは続いて起こる。このタイミングでソフトバンクの速度制限も来た。

 

帳簿をつけると何にどのように出費しているのか後日確認するともできるだろう。しかしそれはしない。 なぜか。それは恐怖の扉だからだ。パンドラの箱だ。開くとすべての災いが地上に飛び出す。あわててふたをしめても希望も残らないパンドラの箱以上の何か。それが帳簿だ。何にどうお金を使ったか確認して何になる。見るのは残高だけでいい。残高と戦えばいい。開けたら怖い扉をわざわざこちらから必要は無い。残高があれば肉を食べればいいし、無ければ水道水でお腹をふくらませよう。

 

 

来週の水曜日はお給料日である。水道水と塩、小麦粉で空腹を耐えた生活も終わりを迎える。土日を凌ぎ月火と仕事をこなすとウェルカム・トゥ・パラダイス。去年の年末、人事考課での昇給が給料が反映される。どうせなんか控除も増えて増えるのは雀の涙だろう。とはいえ残高が増えるというのは好ましい。

 

 

ということで来週の金曜日に初めてマハラジャに行くんですよ、六本木のマハラジャ

 

マハラジャつったらお立ち台とかがあるバブルの象徴みたいなディスコで、エッグベネディクトを食べたことがない君でも名前ぐらいは聞いたことあるかもしれない。 1回店閉めたけれどもまた復活したようで、行ったことないからわからないけど、まぁ昔みたいなディスコじゃなくて普通のクラブだろう。

 

 

なぜ行くことになったかというと、よく行く歌舞伎町のバーで遭遇する土地を転がしてる作曲家(52歳)に以前から「マハラジャ楽しいよ行こうよ」と誘われていた。タイミングあわずなかなか行けなかったけれども、少し前に会ったときに「12と13やばいよ。行こうよ。」と誘われた。その作曲家は毎週末マハラジャに行っているようでいつも「金曜日行こうよ」なのだが、今回は日付の指定だ。何かあるに違いない。

 

「詳しく聞こうか」

 

そう言うと、彼はプレゼンを始める。

 

「2月のイベントといえばなんだ」

 

節分かバレンタインだろう。しかしそれがどうしたというのだ。節分はもう終わってるし、バレンタインは14日の日曜日ではないか。それにバレンタインというのは愛や恋、両想い片想いあるけれども女性が好意を抱く男性にチョッコレートを贈る日ではないか。

 

「そう、厳密には14日だ。だがそれがどうしたというのだ。厳密になんかならなくてもいいんだよ。みんな金曜日か土曜日であれば騒げるってだけでそれでいいのさ。バレンタインってことにしたらいいんだよ。バレンタインのせいにできたらいいんだよ。お酒を飲み騒げればよくていつもと違う理由があればそれが特別になるんだよ。つまりはバレンタインイベントだ!」

 

感動に伏したおれは涙を流しながら握手をする。そうだ、バレンタインイベントだ。バレンタインは女性が好意を抱く男性にチョッコレートを贈る特別な日。とはいえ全ての女性が好意を持っているわけでもないだろう。あるいは好意をいだきにくい、あるいは失恋をしたばかり、あるいは非常にドライで体だけの関係に満足しているのかもしれない。

 

お酒を飲む場がある。騒げる場がある。そこにバレンタインというエクスキューズがついてくる。ワンチャンある。

 

作曲家に聞くところによると、当日エントランスでリストバンドが配られ各々がそのリストバンドを身につける。するといろんな色のリストバンドがフロアに溢れるわけだけれども、その中で同じ色に光るリストバンドをつけている異性を見つけていっしょにバーカウンターに行くとテキーラがもらえるらしい。世界にどれほどの最高があるのかはわからないけれども、ただひとつ言えることはこのシステムは最高。最高すぎる。最高のバレンタインじゃないか。

 

来週の金曜日が待ち遠しい。とてもバレンタインな気分さ。

 

初めてマハラジャに行く。

 

六本木という街はあまり好きではないけれども、これを機会に好きになるかもしれない。「ぼくがすきな まちをすきな きみがすき」というコピーを書いたのは中島らもだ。君と僕が六本木を好きになるような、そんな夜になれば素敵なことさ。

 

おれは来週金曜日、バレンタインにダイブする。