9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

ブックオフで文庫買う。

ブックオフで文庫買う。

 

本とか読むじゃないですか。って言ってもなんか「なぜ◯◯は××なのか」とか「◯◯するためのなんとか術」みたいな知らねーよ童貞野郎がといった罵詈雑言、暴言を投げつけたくなるようなビジネス書や、大丈夫、君はもっと君はやれるはずさ、なぜこうしないんだい、はてさてこうしてみたはどうだろうか、君の可能性は留まることをしらず未来は明るくなるはずさ、これをしなかったからといって何も君が悪いわけじゃないよ、その方法を知らなかっただけさ、そうだろ?今日ここで偶然この本を手に取った君は今からこれを読むべきであり、この本を読み終えるころにはもう昨日までの君とは違うはずさ的な自己啓発の本でもなく、まぁ小説ばかりを読んでいるおれ、本の調達元はもっぱらブックオフである。ブックオフというのは言わずと知れた中古屋さんであって安いものは108円から本を買えていいじゃんというなるわけで、まぁ東京であればいたるところにあり、東京から出てきてこの方住んでいた千歳烏山にもあったし幡ヶ谷にもあったけれども今住まっている西新宿にはなく、まぁ新宿まで出ればでかいのがあるしいいかとなるわけで、で、まぁ新宿のブックオフで本買ってその辺でコーヒー飲みながら本を読んで休みを終える日もあり大変有用である。

 

ブックオフで本を買う際には注意しておくべき部分があり、それが何かというと決してお目当てのものがあってはならず、というのは本の数を取り揃えている大型店舗であったとしても、在庫がなければ買うことはできず、まぁよほどの有名タイトルであれば無いこともないけれどもとはいえ中古屋さん、売りに出ているものがなければ買うことはできず、たとえば今日、かつてスカイ・クロラを途中で諦め二度と読むかこのやろう!と投げ出した森博嗣。「すべてはFになる」もまぁ有名なやつだし昨シーズンアニメにもなったし読んでみっかと探したらばアニメ効果のせいか在庫はなく、まぁしゃあないかと諦めておれ、iPhoneを取り出し「このミステリーがすごい」のwikipediaを開き過去のランキングを検索、なんかまだ読んでないやつで在庫あるやつないかなぁと探したらば米澤穂信のリカーシブルが置いてあったので購買、定価600数十円のところを460円で購買することが可能なのであり、やはりブックオフである。

 

本を読み始めたのは高校生だったか浪人だったかのときで、そんな本読む暇あるなら勉強しろボケとこれまた罵詈雑言を投げかけたくなる時期である。なんかたまたま読んでみよかしらんと思い立ってアガサかなんかを読んだところこれがまたおもしろいため、「アクロイド殺し」「そして誰もいなくなった」「オリエント急行殺人事件」を立て続けに読んでしまったのを記憶しており、もし今誰かにミステリーを読みたいんだが何を読めばよいかと問われたならばおれ、まちがいなく「アガサ・クリスティーアクロイド殺しを読みな。おもしろいぜ。でもそれ読んじゃうと他のミステリーが読めなくなるから注意しておきな。」と答えてしまうのであり、まぁでも実際そんなことはなく他のミステリーも全然おもしろいのでひるむことなくアクロイド殺しをおすすめするのである。

 

君には何回も買った本というのがあるかい?おれは「ライ麦畑でつかまえて」っていうサリンジャーの小説をかれこれ10回は買っているのであり、というのもこれがまた最高の小説であり背伸びしたこどもから見える理不尽な社会、ニューヨークという街を放浪する中で大人や制度に対して皮肉まじりに非難したりするものであって、それが口語体、主観でつらつらと記されていて君が読み終えるころには主人公、ホールデン・コールフィールドを愛してしまうことは間違いないだろう。昔出た青い表紙の野崎孝訳と村上春樹訳があるんだけど、おれは野崎訳をおすすめするね。間違いない。村上訳が出たときにが話題になったけれども、本屋でちらっと見た際にこんなのライ麦畑でつかまえてじゃねぇ!と放り投げて結局村上訳は読んでないけれどもまぁ青い方読んでおけば間違いないだろう。ということでライ麦畑でつかまえては最高の小説なわけだけれども、最高がゆえに誰彼にも読めと勧めるわけであって、ならよしおれが貸してやろう、目を見開いて熟読せよ、と貸してはそのままあげるわけで、たまに読みたいなぁと思ったらばまた購買しては友人に貸し、というのを100万回は繰り返したね。それぐらいはおもしろいからぜひ読んでみなよ。ブックオフで文庫買う。