9回裏最後のバッターの最後の一球を、客席に向かって投げてそのままマウンドからピッチャーが消えてくようなブログ

平日は1000〜2000文字ぐらい、土日は4000文字ぐらい書きますがどちらも端的に言うと20文字くらいに収まるブログです。

痛ドルのライブが楽しかった。

痛ドルのライブが楽しかった。

 

「痛ドルのライブに行かない?」と言われたのはたしか先週あたりであり、なるほど痛ドルというのは文字通り痛いアイドルであるということは明白である。痛ドルってのがあるというのは少し前から知るところではあったけれども、実際にそのライブやイベントに行ったことはなく、しかし痛いアイドルというものはどういうものかと問われるとイマイチピンと掴めないものがあり、というのは「痛い」というのがどういうタイプの痛さなのかがぼんやりと、たとえば超絶ぶりっ子が度を越しているとしたらばそれもまた痛いと言えるアイドルであったり、たとえば夢遊病のような状態でステージにあがっているアイドルがいたとしたらばそれもまた痛いアイドルである。痛いというものにもいろんな痛さがあると思われ、どの領域の痛さかを知らないのであった。では逆に痛くないアイドル。すなわちアイドル。いや、痛ドルも痛いアイドルでありアイドルである。痛ドルとアイドルの間は決して逆説ではなく、包括で考えるものとしたい。というのは置いておいてその痛くないアイドルに対する見地を持っているのかというとそうでもなく、まぁなんかその辺で流れている程度にはAKBやももクロの曲は知ってはいるけれども、特に生で見ることやライブに行きたいという思いも特に持たず、以前一度だけチケットが余ったからとでんぱ組.incのライブに誘われお邪魔した程度である。そこで冒頭の「痛ドルのライブに行かない?」と聞かれたおれ、返事はもちろん「行く行く〜〜」である。

 

 

1月9日の土曜日は正月休みが終わり仕事始めの週を終えた連休明けを越えた土曜日である。社会に対するリハビリ状態からなんとか仕事を乗り越えたところで待ち受けていたのが痛ドルライブであり、場所は西川口ハーツ、ライブハウスである。新宿から赤羽で乗り換え西川口駅からすこすこと歩いて会場に向かうと今回のイベントタイトルが掲出されていた。「パワポ×ライブによる痛ドル体感型セミナー」。今回の主体はライブではなくセミナーであった。副題は「痛ドル我が人生〜痛さとすっぱさと心強さと〜」とありセミナーである。何が開催されるのかは完全に謎であり、フロアを見渡すかぎりほぼ男性である。壁にはパワポで作成されたスライドが表示されておりプレゼン形式で進むことが想像される。ビールでも飲みながらとロビーに出て開演を待っていたらば青いTシャツを着た恰幅のよい女性がいたのだが、のちに知るところの参加しているアイドルの方であり、アイドルがその辺を歩いていたのも距離の近さを感じた。

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いざステージが明るくなり痛ドルの杏音、飴姉妹来世、司会の松嶋三郎による前説を経て最初の演目、オープニングアクトである。スクリーンに打ち出された文字は「結界式」。結界式を行うのはあやニャンコなる痛ドルであり、パワポには今までの経歴がつらつらと書き連なっていたけれども、言っていいのか悪いのかわからないような内容だったので割愛するのであり、そのあやニャンコがなんかようわからんけれども結界を張るとのことで、全身黒い出で立ちで登場し、取り出したのは音叉。ギターなんかのチューニングに利用するような音叉であり、いや、音叉と言ってよいのかわからないけれども、つまるところの音叉をチーンと鳴らし結界を張るのであり、もうこの辺りから異様である。なんか何キロヘルツがどうとかつらつらと説明をしていたけれども全然おぼえてない。囁くようなかんじで「はいっ」「はいっ」と言っていた。結界を張った後には幸福の実であるところの梅干しを食べオープニングアクトである結界式は終了。なんなんだ。歌などは一切なく音叉を鳴らして終わった。

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ということで先のパフォーマンスをライブとカウントしないのであればここからライブのいざ本番であり、歌ったりするのかなぁと期待をいだいていたところ、続いて登場したのは先ほどロビーで見かけた青いTシャツを来た恰幅のよい女性であり、名はもなみんである。なるほど。痛ドルである。さて何をするのかと思ったらばおにぎりとシュークリームの早食いであった。スライドで表示されたプロフィールによると3分でうまい棒を何本食べるかの記録を持っているとかなんとかであり、ニコ生で早食いなんかをしているようである。もなみんは今回他のアイドルと早食い対決をしたのだが、おにぎりとシュークリームをそれぞれ2口3口で放り込むもなみんに敵うわけもなく圧勝。この辺りから「アイドルとは?」という意識が脳裏をちらつくのであり、哲学の世界に入ってくる。ここまで歌や踊りは無い。と思ったらばここから歌である。なんか普段は歌わないらしいのだが今回は歌うとのことで、天城越えのイントロが流れだす。と思ったらなぜかMC松嶋が現れもなみんとがっぷり四つ。いきなり相撲が始まりもなみんが松嶋を豪快に投げ飛ばす。そして天城越えの替え歌を歌うというなんかもう書いててわけがわからない状態に陥っていた。ここまでおれの想像していたアイドルライブはゼロである。

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続いてかものなつみ。クリエイター兼アイドルとのことで、ヴィレヴァンなんかに売ってるしねしねグッズをつくっているクリエイターとのことである。彼女はステージでぜんぶおばあちゃんであるところのミチコが悪いとひたすら叫びなぜ私を産むような母を産んだのかと問いかける歌なんかを歌いちらした挙句フロアに降りては転がりまわり、なんというかオン状態とオフ状態が交互に表れる完全にアッチなかんじだった。彼女はライブ終了後、「お父さんが迎えに来た」と帰っていった。

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続いて前説ともなみんとの早食い対決にも参加していた杏音である。痛ドルの厚化粧担当でありなるほどキレイなお方である。歌が超絶うまく、ここに来てやっとこさちゃんと歌を歌うのであり、やっとちゃんとしたライブ感が出てきた。スマホでライブを配信しようとしていたけれどもううまく固定できず、フロア最前列で見ていたもなみんがスマホを受け取り撮っていた。出番が終わったアイドルがフロアに出てくるというのがアイドルのライブにあるものなのかわからないのだけれども。

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続いては痛ドルの主催であるところのさちこがステージに。プロフィールによるとGカップであり、なるほどグラビアアイドルもアイドルである。アイドルにもいくつかの種類があることを思い出さされた。急遽欠席となったアイドルに変わってステージに立つとのことでアニソンを歌う。こちらも歌がうまくアイドルのライブっぽく進んでいたらばいきなりシャツを脱ぎだし水着姿に。フロアに降り客の男性を捕まえるとTシャツをまくりあげ、その腹を和太鼓を叩くようなパフォーマンス。ペチペチと腹をたたかれた男性は昇天するのでありちょっとうらやましいなと思ったのはナイショである。

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続いて前説に登場した飴姉妹来世。やっと、というと失礼にあたるかもしれないのだけれども、やっとアイドルっぽい、たぶん「アイドル」と聞くとこういうのかなぁと想像するようなかわいらしいアイドルである。よくおしゃべりするかんじであり歌って踊ってライブが進む。これだよ、これ。これがアイドルのライブだよ。知らんけど。昼間は学童保育の先生をしていると言っていた。

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最後にステージに現れたのは少女☆タコサム。振り付けやダンサーをしている男性でありセーラー服から筋肉がついたガタイが浮いていた。ステージではキレッキレなヲタ芸を打ったりステージに降りてはちくわを配ったり、男を捕まえ口移しでちくわを食わせるなどをし、フロアは阿鼻叫喚かつノリノリアゲアゲとなる。ちくわをもらえなかったのが悔やまれる。

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さて、ライブはここで終わりである。最後は結界式に登場したあやニャンコが登場し、ステージでポエムを読んだ。あんまおぼえてないけどなんかおじいちゃんとおばあちゃんがリュックを背負ってどうのこうのみたいなポエムだった気がする。ポエムを最後に痛ドルのライブは終了した。なんなんだ、と。果たして痛ドルとは。プレゼンのスライドで、痛ドルとは「容姿やキャラクターが個性派すぎてアイドルなのにイタさを売りとしているアイドル。また集団のこと」とあった。なるほど。ライブに来たのは初めてだったけれども、そのパフォーマンスはどれも楽しいものであった。今回参加した痛ドル以外にもメンバーはいるとのことで、そのパフォーマンスもぜひ見たくなるのであり、イベントのペースはたくさんではないけれども、また次のイベントに行こうと思わせられるものである。次はなんか3月にプロレスをするとのことで完全におもしろくなりそうである。あとTシャツを買ったらチェキを撮ってもらえた。

 

痛ドルのライブが楽しかった。